いののすけのブログ

いろいろ語りたい一人の人間のブログ

少女漫画と自分

 今日は少女漫画についてまとめてみようと思います。以前にも書いたのですが、もっとしっかり書きたいと思ったので、改めて書いていきます。

 一日を少女漫画を読むことではじめ、昼休みにはアプリで少女漫画を読むなど、少女漫画が生活に根差している今日この頃です。ここ1年くらい「別冊マーガレット」を買い続け、単行本もだいぶ買いました。そんな私ですが、少女漫画を読んでいると、ふと考えることがあります。それは自分はなぜ少女漫画が好きなのか、また男が少女漫画を読むのはどうなのか、といったことです。普段何気ないときとかに考えるのですが、最近少しごしゃごしゃになってきたので、ここらでいったんその思考をまとめてみたいと思います。今回は少女漫画にはまったきっかけを具体的な作品名を出しながら探り、その後上記のことを考えてみたいと思います。

 

 まず少女漫画にはまったきっかけですが、本格的に読むようになったのが「別冊マーガレット」を買い始めてからなので、なぜ「別冊マーガレット」を買い始めたのかをまとめていこうと思います。

 そもそも最初に読んだ少女漫画が何なのかというと、答えるのは非常に難しいです。なぜならどこまでを少女漫画とするのかがはっきりしないからです。もしアプリ等で女性向けに分類される「ホリミヤ」や「ももくり」を少女漫画に含めるなら、それらがきっかけとなってしまいます。これらを含めるかは迷うところですし、どこまでが少女漫画かという問題も考えてみたいところですが、今回は掲載紙が少女漫画雑誌であるものに限って考えようと思います。

 上記に絞ると「別冊マーガレット」を買う前に読んだ少女漫画は、「思い、思われ、ふり、ふられ」、「orange」、「砂時計」、「ReReハロ」です。これらを読んだ順番は記憶があいまいなため、今回は考えません。ですがどれも印象に残る作品でした。特に「砂時計」は精神的に苦しかったときとかに繰り返し読んで、支えとなった作品でした。そういったこともあり、少女漫画は読んでみると面白いものだとは思っていました。ですが少女漫画自体にはまったのはこれらを読んだ時期より後のことでした。

 「別冊マーガレット」を買おうと思ったのは、ふとしたきっかけでした。漫画をそれなりに読むようになったのだから、漫画雑誌を買おうと思ったのです。この時候補はいくつかありました。「ホリミヤ」が好きなので、「Gファンタジー」にするかとも思いました。ただその時「思い、思われ、ふり、ふられ」の続きを早く読みたいと思っていたのと、「ReReハロ」が面白かった南塔子先生の最新作が読みたいと思ったのと、その二つの思いが重なり、それで「別冊マーガレット」を買うことに決めました。「男が別マを買うのはどうなのか」という葛藤もよぎったのですが、それでも読みたい気持ちが勝り、購入に至りました。

 そして読み始めると、もちろん「思い、思われ、ふり、ふられ」や「テリトリーMの住人」(南塔子先生の最新作)も当然面白かったのですが、ほかの新連載作品にも魅力を感じ、はまっていきます。具体的には、目黒あむ先生の「ひなたのブルー」、綾瀬羽美先生の「春と、恋と、君のこと」、木内ラムネ先生の「月のお気に召すまま」です。また少女漫画を読んでいくうちに咲坂伊緒先生の過去作も読みたいと考え、「アオハライド」と「ストロボ・エッジ」を単行本を買って読みました。それらが重なり、今の少女漫画にハマる自分となりました。

 

 では少女漫画のどこにハマったのか。次はそれを考えていきたいと思います。少女漫画を読んでいるときは男子の言動や行動にときめいたり、女子の言動や行動に胸が打たれたり、全体的な雰囲気にキュンキュンしたりといろいろ頭や心の中で渦巻いています。そういった状態になって楽しめているのは、やはり少女漫画の、感情を丁寧に掬い取る表現にあると感じています。少女漫画は基本的に恋愛絡みの話が多く、そこでは「好き」になる瞬間や、ふと心が触れ合ってドキドキした瞬間といったものを、あらゆる表現方法で感情を描写していくのですが、そこがとても丁寧に感じられます。たとえばコマの流れをゆっくりにして微妙に表情を動かすことで、ちょっとした感情の機微を描写したり、心が大きく動いた瞬間をその人物のみのアップにしたりして、細かく描き出します。また言葉をとても大事にしていると感じます。特に主人公のモノローグは大事にされている印象があり、そういった言葉に触れることで感じ入ることが多々あります。そしてそういう特徴を持った少女漫画を読んでいると、心が洗われるような心地になり、また優しい気持ちになれます。そういったところが少女漫画の魅力であると、個人的には感じております。

 

 そうして楽しく少女漫画を読んでいるのですが、次はふとした瞬間に思う「少女漫画を男が読むのはどうなのか」ということについて考えてみたいと思います。最初「別冊マーガレット」を買うことを決意した時にも生じたこの葛藤はいったい何なのでしょうか。まずはやはり少女漫画は女性が読むもの、という固定観念が根強くあるからでしょうか。これはジェンダーとも関わりがあることだと思うのですが、そもそも漫画を少年向けと少女向けで分類している時点で、どちらの性別が読むべきものかというのを暗黙の了解として示されていると感じます。実際昔の自分はそれに関して特に違和感はなかったのですが、今思うと不思議な気持ちがします。だって面白いものというのは性別なんて関係ないじゃないですか。それに何を面白いと感じるかは人それぞれであり、別に性別によって決まるものでもないでしょう。そう考えると別に女性向けだから男性が楽しめないなんてことはないと思うようになり、あまり気にならなくなりました。

 ただもう一方で「自分が少女マンガ好きと知ったら、相手はどう思うのか」という問題があります。個人的にはこちらのほうが根強いかもしれません。ここからは自分の感覚を前面に出した話となります。特に経験があるわけではないのですが、なんとなくこのことを人に言ったら、変に思われてしまうのではないかという不安は少なからずあります。もちろんあまりそういったものに偏見がない人も知ってますし、全員がそうではないと感じるのですが、昔自分が違和感を感じなかったように、少女漫画は女性が読むものという意識はいまだ社会に根強いのではないかと思い、不安になるときはあります。もしかしたら自分の中でも言いづらいことに分類されているのかなと思います。(これはアニメ好きという面にも言えることではありますが。)どうなのでしょうか。もしかしたら自分の考えすぎかもしれないし、その程度で引く人ならそもそも付き合わなければいいし、というかそもそも趣味なんてすべてカミングアウトする必要もないだろうというのも考えとしては当然で、そうやって割り切れればいいのですが、少し割り切れない自分がいます。人間関係に夢見がちというか、本音を晒さないとといけないと思いすぎなのかもしれません。なんとなくまとまりが悪いですが、考えるのはこんな感じです。

 

 少しうまくまとまらなかった部分もありますが、自分と少女漫画の関係について今思うことを、今できる範囲で述べることができたと思います。いろいろ考えましたが、今少女漫画が大好きという気持ちには嘘偽りはなく、それで自分が幸せなら構わないと思います。いろいろ考えすぎなのかもしれません。今後は今読んでいる綾瀬羽美先生の「理想的ボーイフレンド」を読み、その後まとめ買いした椎名軽穂先生の「君に届け」や相原実貴先生の「ホットギミック」を読みたいと思っております。もちろん毎月買っている「別冊マーガレット」も楽しみたいと思います。そしてそういった楽しみが、生きる活力にもなっています。やはり少女漫画はいいものです。

 

 追伸 ここまで読んだ人は全員「ストロボ・エッジ」を読んでください。